ジーンダイバー54話「幻影の渦の中で」の感想です。PC知生体スネーカーが出現し、唯たちは地球やエルロパへの介入を拒否した。根本的な問題は自我であると、唯たちはそれぞれの世界にワープさせられてしまった。ドライはエウロパで生物に襲われ、ティルは父上と再会し、唯は戦争の中にいた。トラウマ回であり、残酷なシーンがあるので注意です。
幻影の渦の中で
通信機に異常は見られなかったが、現実世界からの声が唯には届かなかった。唯の体は月面基地にあるのだが、脳が見て感じている世界に唯の心があるため、助ける方法がなかった。何故唯は戦争のこと考えていたのだろうか?
「唯みんなはどうした?」
「返事をしろよ唯」
現実の世界ではないのだが、バーチャル世界の体験のように実際に起きていることになる。スネーカーはそれぞれの脳にリンクして意識を操作していた。この世界での死は、心の死である。心を壊すことがスネーカーの狙いであった。
唯の前に少女が現れ、地下へ誘導する。アキラは少女のペンダントに見覚えがあった。
ドライは体を食いちぎられてしまいバラバラにされてしまった。体を変化させて逃げ出すことはできなかったのだろうか?かなり残酷なシーンが描かれている。光の球体の中にセラフィーが現れドライを守っていた。
ティルは、処刑される寸前に逃亡しなければ、フラウが死ぬこともなかった。フラウが死んだのは、お前のせいだと責められてしまう。ティルは父上に自害しろと命じられ頭にドリルを向けると、死んだはずのフラウが登場する。
「ワシの可愛いフラウは、お前のそのあさましさ故に死んだのだ」
「姉さん」
「お前があの時にいさぎよく死んでいれば、フラウはあのような最期を遂げずともよかったのだ」
「騎士としての誇りがひとかけらでも残っておるなら、この場で死んでみせい…臆病者にはできんか?」
「私は…」
「お前の騎士としての誇りは、こんなことをするためにあるのか?お前には、まだするべきことが残っている」
父上の声は徐々にスネーカーに変わり、フラウはバンの姿に変化した。スネーカーを倒すことで、プグラシュティクの情報は消えるという現実を突きつける。補正プログラムを使っても、プグラシュティクのデータはほとんど残っていないため、修正することができなかった。
「無駄だ…何をしても無駄だティル」
「バン」
「お前だって気づいているんだろう?スネーカーを消せば我々プグラシュティクの世界は消える」
「封鎖領域に手を加え、実験的に作られた哀れな仮想生物だということを、猿共の代わりになるかと試された」
「結果は猿共と同じだった…アナログなPCしか作り出さなかった」
「スネーカーを倒しても倒さなくてもプグラシュティクは消える!」
フラウの言葉で励まされ、バンの言葉で惑わされた。それでも唯たちの世界が無事ならと、ティルは現実世界ではないことに気がついた。
パックは果物を食べ放題で、幸せな世界にいたのだが、突然男に掴まり斧で体を斬られてしまった。このシーンはトラウマになるくらい残酷で、体をビクビク動かしながら、真っ赤な血が広がる。なんでいきなり殺されなくてはならなかったのか意味不明。
「俺死んじゃうのかな?唯…」
「ダメだ…パックの意識が完全に消えた…」
「意識を呼び覚ませば生き返るよね…」
「すっかり消えちまった意識をどうやって呼び覚ますんだ…」
何もしてあげることができなかったアキラと虎鉄は、パックが殺されるのを見て放心状態。
モニタを唯に切り替えると、少女はセラフィーであることを確認した。取り込まれた唯を助けるために行動していた。ビルが倒壊して子犬が生き埋めになろうとしていた。唯は犬を助けるために走り出す。
「この子犬を助けて欲しかったのね」
「唯やめろぉぉぉぉ!」
唯の心を壊すためにスネーカーの手段なのか…唯は子犬を助けることができたが、転倒しビルが落下してきて下敷きになってしまった。これでヒロインが死亡するという最悪の結末になるとは…ジーンダイバー怖すぎる。
次回「スネーカーが振り向くとき」
コメントを残す