私の百合はお仕事です!4話「大きらいですわ」の感想です。陽芽は、お姉様と呼んでいた美月が、自分を裏切った矢野美月であることを知った。小学生の時に陽芽と美月が喧嘩した理由について明かされます。
美月は最初から陽芽だということを気がついていたのだが、もしかしたら演技で嘘をついているだけなのかもしれないと思っていました。陽芽は本当にあの時、自分を裏切った矢野美月であることを知らなかったのだ。
大きらいですわ


小学校の時に転校してきた陽芽は、可愛いと評判ですぐにみんなと仲良くなれました。可愛くしていればみんなに好かれるということを既に知っていました。掃除時間に音楽の授業は、コンクールの合唱を練習していると話をしていたのだが、矢野の一言で空気が冷めてしまう。
「優しい人ばかりで良かった♡みんなのこと大好き」
「話してないで、机下げられないからどいて!」
「ごめんなさい気づかなくて」
「陽芽ちゃんピアノ弾けない?」
「弾けないよピアノなんて難しいもん」


合唱の伴奏を矢野が担当していて、真面目な性格の為、みんなからは好かれていなかった。みんなは陽芽がピアノを弾けないかと話題を振るのだが、陽芽は少し時間おいてから弾けないと返答する。陽芽は矢野のことが気になっていた。




ホームルームが終わり、陽芽は新しい学校のクラスに打ち解けて、大丈夫であると自分に言い聞かせる。そんな時、音楽室から演奏が聞こえてきて覗いてみた。ピアノを弾いていたのは矢野で、陽芽はピアノが弾きたいと強引にお願いします。
「すごい!矢野さんピアノ上手なんだね…私誰だか分かるよね?」
「白木陽芽さん…」
「ねえねえ私にもピアノ触らせてよお願いちょっとだけ」
「私練習してるんだけど…」
「ここが難しいのかな」
「あまりピアノを玩具に…えΣ(゚Д゚)」




練習しているのに、勝手に割り込んできて何を言い出すのかと思ったら、ピアノが弾きたい。できるわけないだろうと思っていたら、陽芽がピアノがとても上手だったことに驚きます。陽芽は矢野の気持ちを考えてピアノが弾けないと嘘を言ったのです。
「弾けてるでしょ?それなのに全然弾けないなの?」
「弾けるよ…ピアノ好きだもん」
「でも教室で…」
「やっぱり聞こえてたんだね…あれ嘘だよ」
「弾けるって言ったら矢野さんが嫌な思いしたでしょ?」




みんなは矢野が伴奏していることをよく思っていなくて、ちゃんとするように注意すると嫌がる。もし陽芽がピアノを弾くことができると知れたら、矢野の代わりに陽芽がやるようにと言われるだろう。陽芽はピアノを弾けないと嘘を言ってしまったため、学校でピアノが弾くことができないと落ち込む。
矢野は二人で伴奏すれば、陽芽がピアノを弾くことができると提案し、音楽の先生にも話が通り、合唱の練習をすることになった。譜面が変更になり、矢野はすぐにできるようになったが、陽芽はできなくてサボりがちになってしまう。そんな陽芽を矢野が注意する毎日だったが、二人はすぐに仲良くなり、一緒に過ごす時間が増えた。




二人が仲良くする姿を見て、面白くない女子グループがいた。放課後に音楽室が使えない日があり、陽芽はプールで遊ぼうと声を掛けられるのだが、矢野は陽芽が取られると思って、いつもより大きな声で注意した。これはもう自分以外の人と仲良くしないで欲しいというヤキモチ?ワガママ?束縛?
あの人達と仲良くするのは止めて欲しいと、矢野は陽芽にお願いします。どうして仲良くするのか質問すると、みんなから好かれるための演技で、嘘であると伝える。陽芽は矢野のことが気に入り本当の気持ちを伝えました。矢野は自分に本当のことを言ってくれた陽芽を、自分の家に招待することにした。
「陽芽ちゃん泳ぐの好き?」
「陽芽ちゃんは今からピアノの練習するから!行こう!」
「ちょっと矢野さんどうしたの?」
「あの人たちと仲良くしないで…いつも陽芽ちゃん楽しそうにするけど、どこがいいの?」
「演技なんだよ…クラスのみんなから好かれるための演技なの嘘なの」
「仲良くはないんだ…なら嘘つくのは良くないよ…でも安心した。陽芽ちゃんピアノよりあの人達を取るのかと思った」




矢野家に到着するとそれはまさに豪邸だった。超お金持ちで家政婦さんが紅茶を用意してくれる。陽芽はとても羨ましがる。二人とも楽しそうに合唱に向けて頑張っていました。
「矢野さんち超お金持ちじゃん!」
「ティータイムは紅茶でいい?」
「そんな文化うちにはないよ…いいな…いいな…こんな家に生まれたら毎日幸せだろうな」
「陽芽ちゃんまたおしゃべりに時間使ってる座って」


陽芽は自宅に帰ってからも練習をしていましたが、音楽の授業で伴奏が失敗することがあり、苦戦している。そんな陽芽のことを矢野はフォローするのだが、あの女子グループからは、二人の仲良くする姿が気に入らなかったようだ。楽しい時間は長くは続かなかった。


陽芽は担任から職員室に呼ばれ話をされました。陽芽が矢野から無理やりピアノの伴奏をさせられているとのこと。陽芽は自分から進んでやっているのに、いじめられているような話になっているのか意味不明だった。誰がそんな風に自分達を見ていて先生に告げ口したのだろうか?
「は?何ですか?いじめって?」
「もし矢野さんから言われて無理やりピアノ係をやらされているんだったら、よくないことだし、断っていいんだからね」
「ないです!私はやりたくて伴奏してます!」
「他の人からはそう見えちゃったってことかな?」
陽芽は教室で、女子グループからプールに遊びに行こうと声を掛けられた。会話の内容から、矢野のことを悪く先生に報告したのはこいつらであると知った。今日もピアノの練習をする予定だったが、陽芽は放課後一緒に遊びに行くと答える。その後ろでは矢野も会話を聞いていて、とても残念な表情を浮かべていた。ワザと聞こえるように大きな声で陽芽がかわいそうなど、みんなで矢野を悪者扱いにしていた。
「陽芽ちゃんみんなでプール行こうって話しててね」
「行こうよ陽芽ちゃんたまには遊ばないと、いつも矢野さんにピアノばっかやらされてるの大変でしょ?」
「陽芽ちゃん可愛そうだよね」
「遊ぶ時間もなくなっちゃうよ」
「陽芽ちゃんの気持ちも考えないとね」




放課後、矢野は音楽室で練習をしていたが、陽芽が来ないことに悲しくて泣いていました。そこにやってきたのが遊びに行くと言った陽芽だった。女子グループとの約束は嘘で、最初から矢野と一緒に練習すると決めていたのです。陽芽は留守番すると嘘の電話をかけて謝るのだが、その会話内容をハンズフリーにして矢野に聞かせる。
「どうして陽芽ちゃんいるの?」
「あっちの方は行かないことにするから、聞いてて」
「ごめん今日行けなくなっちゃったの、家で留守番することになってごめん」
「これでよし!ざまー♪好きでもない人たちと遊ぶなんて、面倒なことしないよ。信じないであいつらと約束したの嘘だよ」
「まただ、陽芽ちゃん嘘つく」
「うん♪嘘つきなんだ…覚えてね私が嘘つくってこと」
矢野は、陽芽が自分とピアノを選んでくれたことが嬉しくて涙を流す。小倉唯ちゃんの声で「ざまー」を聞けた。嘘つきであることを覚えておいて欲しいと伝えます。その日は練習をせず、おしゃべりを続けた。短期間でこんなに仲良くなれたなら、もう関係が壊れることがないと信じた。
私達ならもう大丈夫だと思ってしまいました…
私はどうしたらよかったんだろう…


翌日、陽芽は女子グループに声を掛けられて、プールが楽しかったと会話が盛り上がるが、矢野は陽芽が演技していると安心していた。その後、陽芽は矢野が悪者にされないようにと考え、伴奏を辞めることにしました。陽芽は矢野を守るために、みんなに話を合わせたのだが、矢野に裏切られて嘘つきであるとバラされ、3話のあのシーンに繋がる。
「ずっと大変だったもんね矢野さんにやらされて」
「それ違うから、自分からピアノ伴奏やっただけで、矢野さんにやらされてたとかじゃないからね」
「でも最初ピアノなんて無理って言ってたよね?」
「無理って言うよ自身ないもん、それでも挑戦したんだよ」
「今まで矢野さんに合わせて来たんだから十分でしょ?」
「結構頑張ったんだけどね、矢野さんにはついていけなかったよ」




矢野は陽芽が伴奏を辞めると先生から言われ教室へ向かう。そこでは陽芽とあのグループの会話を目撃し、自分に言ってくれた言葉が嘘だと思ってしまった。本当と嘘どちらが陽芽の気持ちなのか分からなくなった。
「私達陽芽ちゃんのこと大好きだなら」
「私もみんなのこと大好き」
「それ嘘だよ!みんなのこと好きって思ってないよ嘘ついてる」
「矢野さんなんでそういうこというの?」
「あの日、本当は陽芽ちゃん私と遊んでたんだよ!好きでもない人と遊ぶのは面倒だからってそう言ってたよ」


その後、コンクールが終わり矢野は転校して行きました。陽芽は卒業まで嘘つき呼ばわりされて仲間外れとなり、最悪の時間を過ごした。あの時に憎んでいた矢野はカフェで目の前にいた。
カフェで話が終わると美月は陽芽に一言。サロンに戻ったことを知りお客様が喜ぶのだが、二人の様子がおかしいと感じた澄香が声をかけると、和解どころか奸悪ムードになっていました。
「あんたにちょっとでも期待した私が馬鹿だったわ」
「ふざけんなずっと黙って見てたんだ裏切った私を」
「少しはお話ができたのかしら?全く仲のいい姉妹だこと」
「姉妹…私と矢野が?」
「大きらい」
陽芽と美月は互いに思い合っていたのに、すれ違いで裏切りったと思い込んでしまう関係になったんですね。陽芽は先生に伴奏を辞めると伝えるのではなく、最初に美月に伝えればこんなことにならなかったのではないだろうか?美月も陽芽が嘘をつくということを認識していたのにもかかわらず、伴奏を辞めると聞いてショックを受けてしまい、あの会話を聞いてしまったら何を信じていいのか分からなくなってしまうだろう。
仲良しだった二人が、こんなに憎み合うなんて、なんと切ない物語なのだろう。
次回「もしやり直せるのでしたら」
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