変態王子と笑わない猫4話感想「気楽な王の斃し方」の感想です。横寺は梓と仲直りして、建前を返してもらうことができた。後は月子の表情を取り戻すことである。月子が表情を無くすようにお願いした理由が明らかになる。
月子と姉の関係はどうなのかというと、昔は仲良しで姉が中学に入るまで、お風呂も寝るのも一緒だった。幼い頃に両親が亡くなり、姉にベッタリになり甘えるようになってしまった。月子が中学に入る頃には、避けられるようになってしまった。月子は今でも姉のことが大好きである。
表情を隠して大人っぽくなることができれば、昔のように仲良くできると思った。猫像に表情を無くすようにお願いしたのは、姉と仲良くなりたいからだった。
梓は月子に感謝の気持ちを伝えようと電話した。
「あのねお礼を言いたくて…」
「どうしたのですか?」
「ありがとう…お見舞いに来てくれたでしょ?それにぬいぐるみも…じゃあね!」
気楽な王の斃し方
梓は期末テストの結果が最悪で、補習(英語、地学、社会、家庭、保健、漢文)が待ち構えていた。クリスマスのトナカイくらいの忙しさであるが、梓は勉強が苦手なようで、横寺は結果がでるようにと祈っていた。
横寺は部長に妹との二股デートについて質問されるのだが、自分の双子の弟であると嘘をついて、部長はそれを信じる。真面目だが、かなりド天然である。月子の表情が無くなったのは猫像の影響だと伝えるのだが、猫像を作ったは部長だった。よって願いを叶える力など存在しない。
「もう変態の病は治ったのか?」
「無事完治しました」
「先日、妹との二股デート覚悟はできているな?」
「部長が会ったのは双子の弟です!」
「初耳だぞ!」
「1/266くらいの確率で会えるんです」
「するとお前とは別人?悪いのは弟」
「部長さんも妹と仲が悪いようで」
「誰から聞いた?良いとか悪いとか邪推をするなと言っている」
「妹さんは猫像にお願いして表情を無くしたんですよ」
「あれに願いを叶える力などない!なぜなら私が幼少のみぎりに作ったものだからな」
横寺は月子に猫像のことを話す。月子と部長が喧嘩した時があり、お詫びに猫像を作り裏山に祭った。そこでずっと一緒にいようと約束した。月子は横寺に買い物を付き合ってほしいとお願いする。
児童福祉施設の手伝いで、仮装したほうが盛り上がると話を聞いて、コスプレ衣装を買いにやってきました。リトルバスターズ、ハイスクール、まどマギなどアニメのコスプレ衣装が展示したあった。どの服がいいか質問されると水着と答えた変態さん。
「先輩はどれが好きですか?」
「一番は水着じゃないかな?環境問題を考えるために、布地の少ない服を着るべきだよ」
「そうですね…水着もいいかもしれません」
表情が分からないからそこ、真剣に対応しなければならないのに、無理しているのではないかと考え、着替え中に止めに入る。カーテンを倒してしまい月子の生着替え中の全裸を見てしまう変態さん。
月子はそれほど怒っていないようだが、パクパクと次から次へとお好み焼きを食べる。これはかなり怒っているに違いない。表情が作れないので、せめて衣装で子供達と仲良くしようと考えていたのだが、コスプレについての知識がなかったので相談したそうだ。
「コスプレについて詳しくはないですが、先輩が好きなら参考にするですよ」
横寺が好きなら願いを叶えるみたいな、照れ隠しなのかモジモジして髪の毛をいじっているのだが、月子に違和感を覚えた。
姉と妹
月子を家に送ると裏山が敷地であると聞いていたので、お金持ちだと予想していたのだが、かなり大きい屋敷に住んでいた。すると部長が屋根の上から登場し歌舞伎役者のようにペラペラと早口言葉で話す。ゆかりさんの演技力すごい(#^.^#)
「先輩それではまた…」
「おやすみ」
「天知る地知る人が知る!性懲りもなく逢引きの現場お~さ~え~た~り~!」
「部長」
「後輩の横寺ならいざ知らず、貴様に部長呼ばわりされる筋合いはない!この期に及んで双子の兄を装い、私をたばかろうなど、不届き千万!」
「本人が満足ならそれでいいじゃないか!俺とのことはお前には関係ない!どんな権利があって妹を束縛できるんだ?」
「月子に干渉する理由ならば…ある…私はあれと姉妹の縁を切りたいのだ…」
部長が馬鹿で双子の話を信じていたことから、弟であると演技して立てつく。そこで姉妹の縁を切りたいと意味不明なことを言い出した。月子は自分で表情を隠して猫像には何も力なく、噂で騒ぐようなら猫像を破壊すると言い出す。横寺は月子が姉のために表情を無くしたことを話し喧嘩になる。
「これからのことを考えればなおさらだ!大学受験に加え、結婚やそれに類することも進めていかねばならんからな」
「妹とは無関係になることだ!泣くところ笑うところ慌てるところ、あのような妹と血が繋がっていること自体不本意にすぎぬ」
「今の筒隠がどういう状況か分かってない!ふざけるな馬鹿!」
「馬鹿?馬鹿という方が馬鹿なのだ!」
「筒隠はお姉さんのために表情を無くしたのに、いい加減にしろ!」
「月子の変化は承知しているだが、猫像のせいではない!大人になるために自ら表情を隠したのだ」
わからずやの部長に掴みかかるが、強烈なパンチを受けて気絶してしまった。一部始終を聞いていた月子は横寺の面倒を見る。猫像は部長のものであるため、破壊すると言うならば止められない。子供っぽい表情が出たら、姉は自分のことを嫌いになってしまう。このままでいた方がいいと月子は考える。
「あんなお姉さんのために無表情のままでいいなんて、君だって表情がないと不便だって言ってたじゃないか?」
「もういいんです…先輩が分かってくれれば…先輩は私の何ですか?どういう関係ですか?」
「協力関係だけど」
「はぁ…では取り戻したらどうなるんですか?学校で会う理由も、休日に出掛ける理由もなくなります…独りぼっちになるのですか?」
「先輩と一緒にいるならなんでもします…でも私だけがそう思ってもダメなんです…先輩には小豆さんがいるのですから」
「先輩と小豆さんはとてもお似合いですから…もし私が表情を取り戻したら、先輩との接点はなにも」
「協力関係がなくなったら、私はあなたの何ですか?」
横寺と梓の建前が入れ替わったことから、猫像の力は存在する。表情が無くなったのは月子の演技なのか?横寺は悪い姉のために、表情を無くしたままでいいわけがないと説得をするが、月子は横寺と自分の関係がどうなのか聞いてくる。
横寺は協力関係と答えるのだが、表情を理解してくれるのは先輩だけでいいと、梓と横寺は今は友達でもこれから進展するかもしれない。表情を取り戻してしまったら、横寺と一緒にいる理由がなくなってしまう。もしそうなれば月子はどうなるのか?自分のことをどう思っていてくれるか知りたかった。
横寺は梓に昨日のことを説明すると怒られてしまう。友達でもあり、恋のライバルでもあるからだ。梓に問い詰められ、横寺は月子の力になりたいと思い、部長を倒すため、果たし状を送る。部長の進路を調査して、外国へ行くことを知る。
「最低!どうしてそこで何も言わなかったのよ!」
「なんで小豆梓が怒ってるの?」
「それは筒隠さんの友達…ライバルだからよ」
「ライバル?なんの?頼みがある」
「他に言うことあるんじゃないの?あなたの言葉が聞きたいの?」
「僕は筒隠のことが何より大切なんだ!どうにかして助けたい、どうかお願いします」
「ちゃんと言えるじゃない…」
横寺が月子を想う言葉を聞いて、梓は少し寂しそうな表情を浮かべる。
横寺VS部長
一本杉の猫像の前で、横寺は自分の羞恥心を渡し、部長と決闘する。横寺も部長も月子のことを妹として大切に想っていた。
「横寺の弟よ!決闘で私に勝てるとでも思ったか?」
「昨日の俺だと思うな!笑わない猫よ、つい照れて逃げてしまう俺の弱さを取り除いてくれ!」
「見るがいい!パンツを捧げて邪魔な羞恥心を捨てた!鋼鉄の王…筒隠月子を懸けて俺と勝負だ!」
「貴様にとって月子はなんだというんだ?」
「月子ちゃんは俺の大事な妹だ!決闘に勝って正式に月子ちゃんの兄になる!」
「月子ちゃんを押し倒して押し倒された!生まれたままの姿も見た!」
「どこが兄だ?汚らわしい…幼少の頃、風呂でホクロの数を数え合ったことがある」
月子はへんな場所にホクロがあり、おねしょのふとんを洗い、1つの肉まんを半分にして喧嘩して猫像を作った。これが猫像誕生の秘話であるが、何故猫像は願いを叶える力が宿ったのか?
「その言い方だと、今でも月子ちゃんのことが好きみたいじゃないか」
「無論だ!私の方が可愛い可愛い月子のことを愛しているに決まっている」
「そうですか…とりあえず二人とも私に謝るか、舌を引っこ抜くかしてもらいたいです」
横寺と部長の決闘は、月子の介入により中止された。部長は卒業したらマサチューセッツ大学に行くことを進路調査で調べていた。アルファベットも書けないそうだが、何故アメリカに行こうと考えているのか?
「月子とあの時の約束を果たすためだ…だから私は月子と結婚した~い♡」
「マサチューセッツ州なら同性婚が認められている!姉妹の縁を切って結婚し月子と末永くありたい」
「結婚前はマリッジブルーになると決まりがあると聞く、だからこそ喧嘩の真似事をして苦しい日々であった」
「月子が表情を見せなくなったのもマリッジブルーの一環だろう?」
「何から言えばいいか分からないですが、姉妹は縁を切っても結婚できないです」
「なんだと?私のパーフェクトなイチャイチャ計画は?」
「最初からグチャグチャです」
「猫像よ…ただちに月子の表情を戻すがいい…さもなくば、私が全力を持って鉄槌を下すぞ」
部長が妹のことが大好きで結婚したいという計画があった。マリッジブルーもそのためで、月子の表情隠しもマリッジブルーだろうと誤解していた。表情を奪ったのは猫像であると知り、戻さなければ破壊すると脅した瞬間、猫像は月子の表情を肉まんとして返した。
「結婚はできませんが、せめて昔みたいに肉まんを食べるですか?」
「誤解されやすいのです、もっと表情や言葉にするといいのです…だからこれを食べてください」
月子は肉まんを姉に渡した。美味しそうに食べるのだが、その肉まんは月子の表情であった。自分のことを嫌いになったわけではなく、大好きでいるという気持ちを知ることができた。月子の表情は戻らなかったが、姉との誤解は解消された。
横寺は月子を妹扱いするようになり、一緒にいてくれるのだが、月子にとってそれは残念なことだった。その後、猫像の力はなくなり、お願い事を言っても何も起こらなかった。
横寺は自宅に帰ると、なんと自宅が消失していた。なんで?
次回「さよならマイホーム」
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