城下町のダンデライオン2話感想「外面のいい姉・佐藤さんの片想い」

佐藤花

城下町のダンデライオン2話「外面のいい姉・佐藤さんの片想い」の感想です。櫻田ファミリーニュース特別編にて最下位になってしまった茜と光は城のトイレ掃除を行います。櫻田家は9人きょうだいで特殊能力を持っている王族である。父が国王なのだが、普通の生活を送っている。櫻田一家は恒例の音楽祭に出席していた。

外面のいい姉

櫻田茜櫻田奏

奏は生徒会の仕事で早く登校することになっていた。同じく茜もクラス委員なので一緒に行かないといけないのだが忘れていたようだ。茜は人見知りでいつも葵の後ろに隠れていた。また監視カメラのない通路を歩くので、ものすごく通学に時間がかかってしまう。一緒の学校なので茜は奏に合わせて家を出るのだが、奏は迷惑そうな顔をしている。

茜は王様になって監視カメラを廃止しようと考えていたことを奏に話す。奏も王様になるという目標を持っていた。うっとうしい茜を撒いて逃げようと考えるのだが、監視カメラが多く、茜を置き去りにしたと思われてしまうことを恐れた。

「かなちゃんちょっと!なんでこんなに早く出るの?まだ時間あるよ」

「あんたと登校したくないからよ…一緒に行くと時間かかるじゃない」

「だってカメラ苦手なんだもん」

「背後霊みたいにくっついてこないで、いい加減慣れなさいよ監視カメラくらい」

「私が大様になったら無くすもん」

「なる気あったんだ…大様になったらもっと注目浴びるんじゃない?」

「は?それもヤダ」

茜はクラス委員をやっているのには理由があった。みんなをまとめて、困っている人がいたら、助けてあげたいとい優しい心を気持ちを持っている。人見知りの性格だが、まとめようとする潜在能力があった。

「人見知りがよくクラス委員なんかやってられるわね」

「学校のみんなは知り合いだもん」

「だったら国中のみんなと知り合いになったらあんたも楽になるんじゃない?」

「無理だよかなちゃん…国民が何人いると思てるの?」

「なんでクラス委員やってるのよ?」

「集団にはまとめ役が必要でしょ?みんなやりたがらないし、クラス委員をやっていれば全員に目が行き通るし、みんなが困っていてそれで私を頼ってくれるなら、それに応えたいでしょ?」

茜は奏の能力でリムジンを生成して学校に行こうとお願いする。奏の能力を使用すると生成した物質の金額に応じて、貯金通帳から引かれるのだ。つまり姉に車を買ってと言ってるのと同じだった。奏は信号待ちしている時間にスマホで株価チェックを行っていた。貯金は国家予算くらいあるそうだ。

商店街を通過中に茜は奏にベッタリと抱きつく。その様子を街の人に見られて仲が良いと思われている。奏は世間体を考えていつもいい顔をしているの。いい加減ウザくなってきた奏は、茜の手が離れた瞬間に猛ダッシュで逃走する。

「かなちゃん人前だといっつもいい顔してるよね?そこまで世間体気にしなくていいと思うよ」

「お願いだからその手だけでも放してくれないかしら?」

「あんた学校まで能力で飛んでいけばいいんじゃないの?」

「パパパパンツを見られちゃうじゃない」

「だったらパンツを脱いだらいいんじゃないですかね」

櫻田奏櫻田茜

茜は足が速くて奏に追いついた。能力で飛行するとパンツが見えてしまうことを気にしていると、奏は大胆な発言をする。路地から野良猫が道路に出てしまいトラックに轢かれそうになる。茜は能力を発動させ猫を捕まえるのだが、回避できそうになかった。一瞬の出来事だが、奏が能力を発動させ強力な衝撃吸収材の壁を生成してトラックを止めた。

「無茶しないで…体は普通の女の子なんだからね」

「おい!あぶねーだろ!」

「申し訳ございません急に飛び出したりしてご迷惑をお掛けしました。あなたもかなり制限速度を超えたように伺えました。この子にもしものことがあればタダじゃおかないので、以後お気をつけください!」

櫻田茜櫻田奏

奏は茜のことをウザいと思いながらも心配していた。奏が望んだら途中で生成を止めることができない。やたらと巨大な衝撃吸収材の壁にビックリしていたが、移動させるのが一苦労だった。茜は自分のために能力を使わせてしまったことを気にして、金額を支払おうとするのだが、茜は貯金が無くバイトして稼ごうとした。壁の生成には4000万円の費用がかかったらしい。その金額に茜は驚く。

佐藤さんの片想い

櫻田修佐藤花

櫻田修のことが気になっている女子生徒の物語である。佐藤花は今年の春に修と再会した。1年の頃に過ごしたクラスメイトとは別のクラスになってしまい、話す友達が少なかった。小学生の時に同じだった男子生徒に声をかけるのだが、名前すら覚えていなかった。佐藤は小4の頃に転校して去年この街に戻って来たのだ。修は佐藤のことをしっかりと覚えていて声をかけてくれた。自分のことを忘れずにいてくれたことが嬉しくて涙を流す。

「お!佐藤じゃないか…久しぶりだな」

「王子様…櫻田君どうして私のこと」

「同じクラスになったことあったろ小4の時」

「覚えててくれたぁ…」

櫻田茜櫻田光

櫻田家は毎週当番をくじ引きで決めていた。茜は買い物に行くのだけは嫌だったのだが、順番に引いていくのだが、修が掃除、葵が洗濯、岬が料理、他が休みで茜が買い物だった。買い物以外なら全部やってもいいと茜は言い出すのだが、みんなで分担すると決めたのだ。買い物に行きたくないとワガママを言い出すと、光は夕食にカレーが食べたいと要望する。

「買い物!出掛けたくない」

「あたしカレー食べたい、なんなら一緒に行ってあげるから」

「だから出掛けたくないんだって」

「茜ちゃんそんなにカレーが嫌いなの?」

「カメラが嫌いなの」

「この前カメラに映って超目立ってたじゃん羨ましい。今さら気にすることないのに全国ネットでパンツ見られたんだし」

「言わないでぇ~」

「掃除当番を変わってやろう明日から1ヶ月ツインテールの位置を高くするなら」

「割に合わない当番は1週間で変わるんだよそんな子供みたいな髪型…どうか3週間で」

修が掃除と買い物当番を交換してくれる条件として、茜のツインテールの位置を下ではなく上にすること。子供のような髪型は嫌だと思っていたが、買い物に行くよりはマシだった。当番は1週間だが、髪型は3週間継続することになりました。これは修が面白がっているのか好みなのか?

佐藤花佐藤花

佐藤は修と学校で何回話ができるか楽しみに待っていた。佐藤と修の席は前と後ろで、佐藤は修の席の方を向いていた。すると修が瞬間移動で席に座ると目の前には佐藤の顔があり、驚いて牛乳を吹き出してしまった。佐藤は牛乳まみれで真っ白になってしまうが、話ができたことが嬉しくて喜んでいる。佐藤の友達がキレて発言してしまう。

「今日は何回お話できるかな?えへへ♡へへへ♡」

「ブヘェェェ!すまん佐藤大丈夫か?」

「はい全然平気です。私牛乳好きだら…やったいきなりお話できたよ♡」

「修なにうちの花に白いのぶっかけてるのよ!」

「言葉を選んでくれないか!」

佐藤花佐藤花

佐藤はトイレで顔を洗い体操着に着替える。友達に修のことを聞かれると佐藤は分かりやすく顔に出る。消しゴムを貸してくれたり、前髪を切ったら気が付いてくれたり、何よりも自分のことを覚えてくれたことが一番である。

「ねえ花…修のどこが好きなの?」

「え?なんでいきなり?そういう見方もあるか…あはは♡」

廊下で修が通りかかった瞬間に、佐藤は友達に背中を押されて修にぶつかる。修の匂いに落ち着いてフワフワして謝って逃げてしまう。修は佐藤に苦手意識を持たれてしまっているのだろうかと勘違いしてしまう。

佐藤は修にさようならの挨拶をしていないと教室を飛び出し後を追う。すると赤いツインテールの女子と一緒に帰る姿を目撃してしまう。茜が妹だとは知らずに会話の内容を聞いてショックを受ける。修は茜にアドバイスするのだが、茜は修にベッタリくっついているので、その様子を見て佐藤はいい雰囲気だと落ち込む。

「あのツインテールの女子は誰ですか?」

「これから毎日送ってやってもいいんだぞ?」

「夕飯の買い物は?」

「帰ってからでいいよ、お前も付き合うの嫌だろ?」

「同棲してるんですか?ぁぁぁぁ…」

「いい加減人目に慣れる努力をしろ、俺達は国の象徴、国民の目があるんだ。王族なら胸を張れ」

佐藤の告白

佐藤花佐藤花

茜と修は誰かに尾行されていることを察し、角を曲がり対面する。まさかの告白シーンが始まり、3人共恥ずかしくて緊張する瞬間であった。追ってきた理由が修のことが好きで、一緒にいた女子との関係を知るため。女子生徒の正体が茜だと知り、佐藤は安心して想いを伝えた。

櫻田茜櫻田茜

「確か修ちゃんのクラスの?」

「佐藤なんで俺達をつけてきたんだ?ちゃんと理由を言ってくれ?なんだ言いづらいことでもあるのか?」

「だからその…私…櫻田君のことが好きだから気になって(きゅ~言っちゃった♡)」

佐藤花櫻田茜

「マジか?すまん佐藤の気持ちは本当に嬉しい。できることなら俺も、だが今は選挙に専念すると決めた。奏を王様にしないために妨害工作で忙しいんだ」

「なら待ってていいですか?選挙が終わるまで待っててもいいですか?」

「選挙は1年先だぞ?」

「私は全然平気です♡」

「分かった!約束しよう必ずや佐藤の想いには応える」

櫻田修佐藤花

まさか告白されるとは思ってもいなかっただろう。修も気になっていた佐藤から好きと言われ嬉しかっただろう。1年間選挙に専念するため待っていてくれると約束した。1年も待ってくれる人はそんなに多くないだろう。なんて優しんだ佐藤。茜は気を使い修に佐藤を送ってあげるように言うのだが、佐藤は想いを伝え満足して帰って行った。茜は一人で家に帰れると無理をしていたことを見破られる。

「今日のところは送ってあげたら?ここまで来たら私独りでも平気だし」

「待つって言ったんだから私に構っていたら意味ないです!じゃあね櫻田君茜さんも」

「追っかけてあげたら?」

「お前も独りで平気って無理してるんだろ?おいさっきから何怒ってるんだ?」

「別に怒ってないし」

茜は修と佐藤が選挙後に付き合うと約束したことを聞いて不機嫌になる。やっぱり自分に優しくしてくれた兄が、他の女と恋人になるのはモヤモヤする。その気持ちも分からなくもない。

佐藤花佐藤花

佐藤は友達に告白したことを電話で伝える。電話を切った後に修から着信がありおやすみの一言が聞けた。これは修も自分のことが好きだと思っていいのだろうか?でも何故修は自分のことを好きになってくれたのか分からなかった。

「花がいいならいいんだけど、修の野郎明日一発殴るか?」

「やめてよ瞳ちゃん櫻田君を傷つけたら許さないんだから」

「花がいっちょ前に彼女面してる」

「もう切るよ…もう瞳ちゃんまだ何か」

「佐藤…俺だけど今いいか?」

「え?あの?」

「帰ったならいいんだおやすみ」

「おやすみなさい」

佐藤花櫻田茜

修が佐藤のことを思ってたのは、小学生の頃から素朴な感じが好きだった。多少明るくなったが、中から溢れる素朴オーラが溜まらなかった。茜は修と佐藤のことが気になり眠れずブツブツ独り言を言っていると、一緒の部屋にいる光に注意される。

「修ちゃん選挙が終わったら佐藤先輩と付き合っちゃうのかな?っていうかなんでかなちゃんを王様にしたくないんだろう?」

「う~ん茜ちゃんうるさい…」

次回「人気者になりたいの・初めてのおつかい・アイドル活動」

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