城下町のダンデライオン5話「夏のバカンス・隠し事オンライン・八人岬」の感想です。櫻田家は修の能力を使いプライベートビーチで遊んでいた。人目を気にせず過ごせるようにと父の配慮があった。夏のバカンスということで、櫻田家の水着回ということになる。
夏のバカンス
遥は能力を使い、誰がスイカを割ることができるのか確率を予知していた。一番高いのは栞80%と奏50%だった。光は外してしまうとアイドルらしさをアピールするのだが、ここには家族しかいないのでやる必要はない。それでもこの子は可愛い。
「みんなで出掛けるのなんて久しぶりだよね」
「ねースイカ割りしようよ」
「いっけなーい外しちゃった…ってへ」
葵も修も栞にスイカを割らせてあげるためにワザと外していたのだ。だが奏は遥の確率を覆すため、殺気に満ちた表情をする。バッドを振り下ろしてスイカを叩くのだが、割れることはなかった。奏が本気で叩いたのに割れなかったスイカを栞は割ることができるのか?
「随分根性あるスイカね…」
「こちとらそこらのスイカとは根性の入り方が違うんだ!割れるものなら割ってみやがれ!」
「スイカさんかわいそう…」
「おめえ…俺がかわいそう…そう言ったのか?」
「ごめんね叩かれて痛かったよね?ごめんなさい…できない…できないよ…」
「おいらさっきみたいな優しい言葉かけられたの初めてだ。嬢ちゃんになら割られてもいい…」
「そんな…スイカさん…」
「あばよ…会えてよかったぜ…」
栞はスイカの言葉を聞いて同情してしまい、叩く寸前で寸止めして軽くポンっと叩いた。するとスイカは綺麗に割れる。修は仕切りから向こうには進まないようにみんなに注意する。光はビーチボールを誰もいない方向へ飛ばす。茜はボールを追いかけると壁にぶつかる。何故海に壁があるのだろうか?
「気づかれてしまたようだな…ここは南の島なんかじゃない…近所の空き地に建てたプレハブの中だ」
「酷いあんまりだよ!騙すんならもっとバレない努力してよ!」
「そこじゃないと思うけど、光がそこまで怒ることはそうそうないよ」
「砂と海水は本物だ」
「ならいいか」
南の島だと思っていたのだが、ここはプレハブの中だと知り光は怒り出すのだが、上手く丸め込まれる。茜はみんなで楽しければそれでいいと満足しているのだが、みんなで壁をトントン叩き始めるとプレハブが壊れてしまった。
解放された空き地で水着姿の櫻田家を見て住民は驚く。その中に茜ファンクラブ会長の福品、副会長の武田がいた。茜の水着姿を見て大興奮する。茜はいつものように叫ぶのだった。
隠し事オンライン
遥はPCを操作してブツブツ独り言を言っていると、茜が異変に気が付き部屋に入ってきた。PCの画面を覗くと水着姿の茜の画像があり驚く。遥は振り向くと一番その場にいてほしくない茜だった。なんとかごまかそうとするが無理があった。
「岬か?こんな時に声かけるな…うわぁぁぁぁ!」
「うわぁぁぁぁぁぁ!」
「姉さんいつからそこに?観た?観た?」
「今さっきかな…観てない…見間違いかな今の写真って私」
「姉さんちゃんとノックしたの?了承も得ず人の部屋に入るんなんてどうかと思うな」
「ごまかさないでよ」
「今のは姉さんのそっくりさんだよ」
茜は自分の写真を見つめるということは、もしかしたら遥は自分のことを好きなのかもしれないと誤解する。遥は茜が何を思っていっるのか予想して穏便にまとめようとするのだが、茜は岬に電話しようとする。
「駄目だよ遥…私達きょうだいなんだよ…」
「それはないから!」
「止めて心を読まないで」
「表情を読んだんだよ…僕、心を読む能力ないから」
「ならなんなの?お姉ちゃんだから言えないの?他の人なら言えるの?もしもし岬…遥が」
「姉さんが心配するようなことは絶対やってないから…できればこの件については忘れてくれると…」
このまま岬に話をしられたらあることないこと言われる可能性があり、素直に全部話すべきか悩んでいた。制限時間切れとなり茜は岬に電話するとすぐに飛んできた。遥はややこしくなる前に、岬に駅前のプリンを買ってくる代わりに来週遊園地へ連れて行くと約束し部屋から追い出す。遥は全てを話すことにした。
遥はネット上にある非公式櫻田家のファンサイトが複数あり、茜の画像の削除申請を行っていたのだ。TVで流れた映像をキャプチャして画像をUPしたり、みんなが好きな人のことで語り合ったりしていた。国は娯楽の一部として容認しているが、茜は恥ずかしがり屋なので遥は隠していたのだ。
茜が外で能力を使い飛び跳ねるから、パンツが見えたとか画像がUPされていたことを知り、恥ずかしくて倒れる。
八人岬
遥と岬は双子で岬が姉である。岬は助っ人して野球部ユニコ、サッカー部ライオ、料理研究部ブブ、茶道部シャウラ、演劇部Vヴィ、将棋部イナリ、美術部ベル。各部活に適切な分身を送り出す。櫻田家のインタビューがあり、葵と奏は忙しく岬が対応することになった。
各部員たちからの評価は高く、櫻田家の姉達の評価も高いのだが、岬本人は特に能力もなく平凡だった。いつも頼られるのは分身だけで、聞かれるの姉のことばかり、そのことを自分で比較してメンタルが弱くなっていた。
「どいうせ私にできることなんてインタビューに答えることくらいですよ!いっつも私にかつけるなぁー」
岬は遥と同じ部屋なのだが、遥は岬の愚痴を聞いてくれなかった。すると岬は自分の分身を作るのだった。好き勝手に行動してブブは栞と一緒にポテトチップスを食べていた。
「自分に自分の愚痴を聞いてもらってもしかたないと思うのですが?」
「どうせしょうもないことなんでしょ?贅沢の極みね」
「もっと気楽にいきましょうよ」
「もういいですぅ皆さんどうぞご勝手に!」
「どうせ頼られるのは分身のあんた達で私は必要とされていないんだ」
茜は自宅にインタビューの人が来たので、岬に対応してもらおうとしたのだが、拒否されたことで反抗期だと慌てる。岬は普通の人間が特別な人間に相談したって理解されるわけがないと落ち込むのだが、岬は普通の人間ではなく能力を持った人間である自覚すらなかった。岬の分身は岬の能力であるので、元は岬の自身のものなのだ。
「いいじゃん普通だって。僕の周りには変な奴らばっかりで、逆に岬が特別なわけで、岬が岬じゃなくなってら僕が困るんだけど」
岬の代わりにシャウラがインタビューに応じるが、エッチな発言ばかりで茜に止められた。結局インタビューは岬がすることになりましたが、ブブはカップ麺を食べていた。遥は岬が立ち直る確率が100%であることを知っていた。
次回「選挙とわたし・おねえちゃんはセンチメンタル」
コメントを残す