城下町のダンデライオン6話感想「選挙とわたし・おねえちゃんはセンチメンタル」

櫻田茜

城下町のダンデライオン6話「選挙とわたし・おねえちゃんはセンチメンタル」の感想です。夏が過ぎ去り国王選挙まで半年。茜は王様になりひっそりと生きると目標を決めたのだが、選挙活動に踏み切れなかった。自分のファンサイトがあること知り、国民に少しでも注目を浴びていること知った。茜はネットも全て規制して自分の画像を勝手にアップさせないような国にしようと考えていた。

選挙とわたし

櫻田茜櫻田茜

選挙活動を行う茜だが、うまく演説できずファンに名前を呼ばれて驚いてマイクを落としてしまった。TVで放送され初々しい姿が国民の心を掴んだ。

「お騒がせしまして申し訳ありません…私は…櫻田茜…です…」

「あっかねー様ぁぁぁー!」

輝も選挙活動に向けて新しいチラシを作ったのだが、ツッコミどころ満載だった。「諸悪の根源を絶滅し世界を終末へ導く」これは駄目だわ。光も桜庭らいととして警察で1日署長をすることになった。岬の分身たちは、岬が何も行動していないことに意見する。

茜は監視カメラの撤去、光は目立ってちやほやされたいだけ、葵はやる気なし、奏の王様になりたい理由が不明だった。今回の話は奏の物語となり12年前のある出来事がきっかけだった。

母に留守番するようにお願いされたが、奏は茜を誘い外で遊ぶのだった。公園で遊んでいるのだが母に留守番をしていないと怒られると帰ろうとする。茜も帰ろうとするのだが、奏は能力を使い茜に変身セットを出して注意を引き付ける。なんでもかんでも修に意見されて面白くない奏。

奏は公園に城を生成するが、はしごがなくて中に入れなかった。茜は残念がると修は能力を使い中へ連れて行こうとする。奏の貯金がなくなったらしくて生成が中途半端な状態になってしまった。無理やり生成をしようとしたら城が崩落して茜と修が巻き込まれてしまった。

その事故以来、修の脚は日常生活では問題ないが、激しいスポーツができなくなってしまった。修は将来スポーツ選手になりたいと思っていたが、その夢は叶えることができなくなってしまった。

奏は王様になり医療研究に国力を注いで修の脚を完全に治療するのが目的だった。

茜はまた買い物当番だった。光は1日署長を行い、輝は栞に付き添われ演説をしていたのだが、栞の言葉の通りに話しているなら、これは栞の演説ではないだろうか?奏はゲストとしてどこかの特別顧問をしていた。

「みんな自分のために選挙活動をしてるじゃない…」

「何もしてない人に言われても…」

「自己犠牲の上にリーダーは成り立たないと思うんだ。国のことを考えてないわけじゃないし、自分なりにできることを頑張っているんだよ?良し悪しの判断は国民がするんだから、岬がとやかく言う事ではないだろう」

「国のことを一番に考えられる人が王様をやったほうがいいに決まってるでしょう」

「あんたは何にイラついてるの?不真面目な姉さんたちに?違うわ遥が庇った姉さんたちにでしょ?あんたは正義感でもなんでもない、嫉妬よ!」

「岬は遥に自分が一番だと認めて欲しいだけ!」

「自分勝手に王様を目指していた自分に気が付いてしまったの」

「僕は岬が王様になる資質十分にあると思うよ…面倒見が良くて人のために頑張っている。王様を志す理由はなにしろ目指すんだったら頑張れば?」

岬は姉達の活動に反発しているが、結局遥が姉達をかばっていることが気に入らないことだと、分身たちに指摘され気が付いてしまった。これでは身勝手な目的のために活動している姉達と同類。それでも遥は岬が面倒見がいいと褒めてくれたことが嬉しくて王様になろうと決意する。

父がこの時期に選挙を行おうとしたのは自分を見つめ直す時期だったのかもしれない。

おねえちゃんはセンチメンタル

櫻田葵櫻田葵

奏は幼稚園にやってきていた。幼女は葵のイラストを描いて選挙は葵に投票すると発言する。小さな子供からも葵は指示されていた。やはり最大のライバルは葵であった。家に帰ると茜は活動で疲労してぐったりしていた。奏は葵に選挙のことで相談する。

「姉さんは王様にはなりたくないんでしょう?茜のサポートに徹すればいいんじゃない?茜を救えて王座を逃れることができる」

「自分が王様になりたくないから茜をサポートしているわけじゃないよ」

「奏いつからそんな意地悪に?昔はいい子だったのに?」

「ところで姉さんの本当の能力ってなんなの?」

奏は葵に対し、王様になるのが嫌なら父にお願いして辞退すればいいと提案する。そして本当の能力について話すのだが、完全学習というのは表向きにされている能力で、本当は別の能力があるものだと奏は知っていた。本当の能力を発動させ、この状況を覆すことができるのではないかと疑う。葵は本当の能力を私欲のために使いたくないと使用を拒んでいた。

葵は学校の掲示物を貼っていたのだが、生徒達に注目される。その姿は桃太郎で、お供の猿犬鳥の3人を率いれてるような感じだった。ここで葵の本当の能力について語られる。それは中学生時代に友達の家で子犬が産まれて指を舐めてきた話題になった。

「やってみてよ菜々ちゃん」

「はい分かりましたペロペロ」

葵は菜々緒にどうやって舐めてきたのか再現を求めると、指を舐めだした。葵も周囲の友達も驚いた。

「生徒会のお知らせ貼るの手伝ってくれる?」

「はい葵様」

次に貼り紙を貼る手伝いをお願いするのだが、操られたように友達が行動すること見て、もしかしたら自分には人に命令していうことを聞かせる能力があるのではないかと疑う。

「ちょっとお願いが…」

「どのようなご用件でしょうか?」

「ここで逆立ちしてワンって言ってもらえますか?」

「はい葵様ワン!」

帰宅してきた茜は自宅の前にいた警備の人に命令すると指示通りに動いてしまった。父と共に病院に行き診察を受けると、完全学習ではなく、対象を服従させる絶対遵守アブソリュートオーダーだと判明した。幼少期には能力が安定せず、無意識で発動していたか、早い段階で効果が切れてしまった可能性が高い。

「私が命令するとみんな服従してしまう。そんな能力を持った人間が王様になっていいわけがない」

「私達が手伝うって言ったんんだから気にしなくていいんだよ?」

「もっと私達を頼っていいんですよ?」

葵は友達にも無意識のうちに命令していたのでないかと気遣いするようになってしまったのだが、みんなは葵のことが好きで付き合っていることが分かった。葵は帰りに茜と合流するのだった。

「お姉ちゃん…もしかして私達が王族だから友達になってくれたと思ってる?きっかけがそうだったとしても、今はもう友達だよ。友達はなろうと思ってなれるもんじゃないもん」

「あの私、櫻田葵って言います。私と友達になってください」

「いいよ!」

葵は一見完璧のように思えて、心があまり強くなかった。自分の能力が自然と働いて友達ができてしまったのかもしれないと自信がない。人に指示をすることを極力控えるようになったが、友達はもっと自分達を頼ってほしいと、それが友人であると青いに想いを告げる。葵はその気持ちがとても嬉しかったのである。

次回「王様は心配症・シークレットアイドル」

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