東京ミュウミュウにゅ~14話「みんとが家出?わたくしが世界を変えますわ」の感想です。青山はいちごの泣いている夢を見ていた。キッシュの作戦で、ミュウイチゴが危機に追い詰められる。そのピンチを救ったのは蒼の騎士と名乗る美青年だった。キッシュを退け、イチゴの額にキスをして姿を消すのだった。彼の正体は誰なのだろうか?
「私は蒼の騎士、私はお前のものだ。お前を守るために生まれてきた」
藍沢みんとが主役の話ということで、みんとファンにとって見どころのある物語となっています。旧作にはなかった展開であるので、とても楽しみにしていました。
みんとが家出?わたくしが世界を変えますわ
いちごはお菓子をパクパク食べながら、蒼の騎士のことを考えていた。突然「モー」という鳴き声を聞いて玄関ドアを開くと、牛車にのったみんとの姿があった。何か理由があって家出をしてきたようです。
いちごが理由について問いただすのだが、話をはぐらかし、いちごの部屋をクローゼットだと思い、庶民とお嬢様の価値観が違いすぎる。それでも一番最初にいちごの家を訪ねてきたということは、心を開いている親友なのでしょう。
「モー?何これ?」
「私、家出してきましたわ!」
「ええええええ!」
「みんと家出ってどういうこと?」
「綺麗な夕焼け…明日は晴れですわね…」
「いつになったらいちごの部屋に通して下さいますの?ずっとクローゼットですと息が詰まりますわ」
「ここが私の部屋だよ」
「お手伝いさんは何人いますの?」
「そんなのいないよ」
「離れにいくのに不便じゃありませんこと?」
「あれは隣の人のお家」
「客人用のお手洗いをお借りしたいのですか?」
「うちはこれ1個だよ」
桃宮家で夕食をごちそうになるのだが、みんとは初めての肉じゃがに感動していました。いちごは大きな声で会話し、みんとを見習うようにと注意されました。その会話から、みんとは家族が自分に対する扱いが酷いということを思い出していました。きっとこれが家出の原因なのでしょう。
「お口に合うかしら?」
「美味しいこれが肉じゃがというものなんですね?」
「肉じゃが知らなかったの?」
「いちご食事中にそんな大きな声出すもんじゃないよ、みんとちゃんを見習いなさい」
「いちごに兄妹がいたらこんな感じなのかしらね」
「みんとちゃんがお姉ちゃんで、いちごは妹だな」
「お父さん自分の娘の扱い酷くない?いつまでも子供扱いしないでよね?」
いちごとみんとが姉妹だったら、絶対性格違いすぎる。
大きなベッドなので、おそらく藍沢家から持ってきたものだと思うが、いちごと一緒に寝ます。みんとは桃宮家が言いたいことを言い合える家族であることが羨ましかった。自分は家で子供扱いされ、自分の意見を聞いてはくれないことに不満が爆発したのだ。
「私、布団が変わると眠れないたちなのですわ」
「それよりさ、明日何する?学校もバイトも休みだけど」
「なんでもいいですわ」
「ご家族と仲いいのね」
「しょちゅう口喧嘩になってるよ」
「羨ましいですわ…遠慮なく言い合いができて、お父様もお兄様も私の話なんて、まともに取り合ってくれないのです」
みんとは藍沢グループとして経営の仕事をやろうと考えていたが、兄に反対されてしまった。大学生ではあるが社長になり、みんとは自分を兄を比較して差が出ていることを感じ焦っているようです。兄は、いつもみんとのことを考えていました。経験が必要と考えるみんとだが、本当に何をしたいのか、まだ分からなかった。
「お父様もお兄様の私に対する扱いは酷いものですわ!」
「みんとが本気で経営者を目指しているのは分かっているよ」
「それなら何故やらせてくれないのですか?」
「今はその時じゃない…」
「またそうやって私を子供扱いするのですか?お兄様だってまだ大学生なのに、今期から社長ですわよね?」
「藍沢グループでは小さい会社だよ…父さんが主力としている環境関連事業にはまだ」
「私には機会が必要なんです」
「それはみんとが本当にやりたいことなの?よく考えてみんとが本当にやりたいことって何なの?」
「お兄様には私の気持ちなんて分かりませんわ!」
みんとはいちごに家出の原因である事情を話すと、いちごは布団の中に潜り、みんと近づきます。自分も家族に子供扱いされていると同じ気持ちになりました。同じタイミングで台詞を言って、みんとはいちごの方を見ると、いちごは寝てしまっていた。みんとはPCを起動させ何かをしようとしていました。
「分かる!私も子供扱いされる」
「そうなの?」
「さっきも見たでしょ?寝る前に歯みがきしたって聞かれるし、いい加減辞めてほしいよね」
「それも確かに子供扱いですけど、全くですけど」
「小学生じゃないんだから」
「いちいち言われなくても、ひとりでできるよね」
「いちごの言う通りですわ」
姉妹に見えないと思いましたが、ベッドに寝ている同じような髪型で色違いの姿を見ると姉妹に見えてくる。みんとの表情とても可愛い♡
みんとの事業計画プレゼンテーション
白金と赤坂はイチゴを助けた蒼の騎士の情報調査していました。エイリアンと互角以上の戦い、イチゴを助けたことから敵ではないが、味方である保証もない。この戦闘力が敵になってしまったらと考えていました。そこにレタスがコーヒーを持ってきました。白金の好みを知っていて、見つめて顔が赤くなっている。カフェが休みだが、みんとに集められたようです。
「コーヒーをお持ちしました。白金さんはお砂糖なしでミルク2つでしたよね?」
「コーヒーを入れてくれるのはありがたいが、なんで来ている?今日は上のカフェ休みだろ?」
「実はその…みんとさんに召集されまして…」
「これが私の事情計画ですわ」
みんとはPCで作成した資料をモニターに映してプレゼンを開始しました。
風力発電は従来、大型の風車でしか実用的な電力を得られなかった。みんとはそこに革命を起こそうとしていました。小型の風車を各家庭に設置することで、最新テクノロジーで大型と同じ電力を得られる。これにより各家庭の電気代を安くして、発電所の負担を軽減し、環境負荷も低減する。
2023年現在の電気料金高騰や環境問題、原子力発電所、ソーラー発電機のデメリットなどのことも考えて、あえて風力発電を取り上げてきました。みんとの発案は、みんなに評価されました。
「すごいじゃんみんと♪」
「いちごの家に泊っていて閃いたのです。極限まで小型化すれば、あの小さな小さなお家にも設置できるはず」
「小さくないもん!普通だもん」
「これを日本中の全家庭に普及させ、事業に携わる人と発電機を利用するユーザーの双方に利益をもたらし、世の中全ての人を幸せにできます」
「いつか叶うといいのだ」
「いつかではありません…今やるのです」
「お兄様の会社に潜入してテスト機を奪い、発電機を試作します」
「そんなことしていいんですか?」
「結果さえ出せれば、誰にも文句は言わせませんわ…だから私に力を貸してください」
「私手伝う」
「私も乗った」
兄の会社でテスト中の電気自動車のモーターとプロペラ機を組み合わせればいいのだが、許可は貰えないと考えていた。そこでテスト機を奪い発電機を設計するって、奪うための手伝いをしてくれと、みんとはみんなに頭を下げました。奪うのは流石にまずいのでは?あのお嬢様が初めて頭を下げるなんて、本気である気持ちが伝わってきました。
キッシュは蒼の騎士のことが気に入らなかった。パイは大規模作戦を実行するための計画を進めながら、最小限で最高の効果を上げる攻撃を考えていた。
「過小評価は足元をすくわれる」
「あいついちごを守るとか王子様気取りの台詞を吐いていた。気に入らない」
「個人的な感情よりも、今はあのお方の目覚めに備えるべき時」
「近いうちにまた、大きな仕掛けをやるんだよね?」
「あのお方への忠誠を示すために、大規模作戦の準備と並行して攻撃を行う」
「この生物を使えば最小限のコストで高い効果を上げることが可能だ」
「愚かな人類よ…己の無力を思い知るがいい」
青山は再びいちごが泣いている夢を見ていました。いちごからメッセージが送られてきて、発電機を作ると楽しそうにしていた。
藍沢技術研究所にやってきたいちごとみんとだが、守衛所で警備員に見つかってしまいます。普通に入ればいいのに、顔パスであり潜入ではなかった。工場に入ると車のエンジンをいちごとれたすが持ち上げて、プロペラを歩鈴が外し、ざくろが半田付けを行う。なんでざくろ半田付けできるのだろうと思ったら、ギターの修理で慣れているようです。
「あの何しているんですか?みんとお嬢様…今日は休日なので、坊ちゃまはいらっしゃいませんよ」
「友人達と見学にきました」
風洞実験室で発電機の性能を調べようとしていました。発電量が理論時の5分の1しかなかった。更に発電機から騒音が鳴り響いていた。みんとが考えていたものと現実は大きく異なっていて、簡単にできるものではないと理解した。
市街地でパイはトンボのキメラアニマを大量発生させ集合したことで、竜巻でパニックになっていました。研究所に接近しミュウミュウに変身して戦闘開始。各自の必殺技を連発しますが、暴風で攻撃が届かず無効化されてしまう。
赤坂の分析で、キメラアニマと発電機から出ている高周波が共鳴して攻撃力が増大していることが判明する。みんとは自分の発明がこの状況を作ってしまったと後悔する。パイが攻撃を仕掛けると蒼の騎士が駆けつけイチゴを守る。
「私の発電機が…」
「貪欲にエネルギーを求め、その結果我々を利することになるとは」
「みんとはみんなのためにやってるんだよ」
「議論をする意味はない」
「何者であろうとお前に手出しはさせない」
「戦闘能力の測定を開始する」
キメラアニマを倒すには発電機を壊すしかなかった。ミントは破壊することを決めるのだが、イチゴに止められる。みんなはミントの夢を守るためキメラアニマを倒そうとする。しかし、竜巻に巻き込まれてしまい行動不能になる。みんとは兄の言葉を思い出し、自分の本当にやりたいことは何なのか決断した。
「壊す…それ以外方法がありません。どうせ大した発電量は得られませんでしたし」
「壊しちゃだめだよ…みんとが一所懸命考えて作ったんでしょ?寝ないで考えてたじゃない改良できるんでしょ?夢を壊しちゃだめだよキメラアニマは私が倒す!」
「どうして?私の夢」
「それはみんとの本当にやりたいことなの?」
「今、私がやりたいことは自分の夢を守ることじゃない!大切な仲間達を守ることです!」
「戦闘能力の測定は終了した」
「蒼の騎士あなたは誰なの?どうして私達を助けてくれるの?」
「お前を守ることが私の存在する理由。それ以外は何もない」
ミントーンアローで発電機を破壊し、キメラアニマが弱体化した瞬間、ストロベリーチェックで浄化に成功する。青の騎士がパイを退け戦闘終了。
連絡を受けて兄が研究所にやってきてみんとを心配する。みんとは全てを話すのだが、兄は怒った様子はなく、みんとの気持ちを理解していました。みんとに協力してくれた友達は、出し抜こうとする気持ちや、仕事ができると示そうとする気持ちに共感したのではなく、みんとが本気でやりたい夢を応援したいからである。
人にはそれぞれの道があり、比較してもどうにもならない。今日の出来事が始まりであるということを、みんとも理解していました。
「みんと大丈夫だった怪我はない?竜巻で社屋が倒れたって守衛さんからみんとが来ているって焦ったよ」
「怒らないのですか?私はお兄様の機材を勝手に使って、あまつさえ友達を巻き込んで、お兄様を出し抜こうとしたんですよ…それでも怒らないのは、やっぱり私のことを子供扱いしているから」
「みんとはどうして僕を出し抜こうとしたんだい?」
「それはお父様とお兄様を見返したかった!私も仕事ができることを示したかった!」
「比べても仕方がないよ…今回みんとが本当にやりたかったことって、なんなんだろう?友達が手伝ってくれたのは、決して見せつけたいからじゃないと思うな。僕には僕の、みんとにはみんとの道があるはずだ。今日のことをずっと忘れないと思う」
「決して忘れませんわ。ここから始まるのです…私にやりたいことは」
壊れた発電機を見て、製品を製造するにあたって企画、設計、開発、量産までの道のりが過酷だということも理解したのだろう。、みんとは自分の本当にやりたいことを見つけ、精進していこうと決意するのでした。
次回「前略母上歩鈴は元気でやっているのだ」
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