トロピカル~ジュプリキュア38話「決めろ!あすかの友情スマッシュ!」の感想です。グランオーシャンにてバトラーの罠にかかり、絶体絶命のピンチに追い込まれるが、伝説のプリキュアに助けられて海のリングを手に入れることができた。
あすかは進路希望表を提出していなくて、父に先生から連絡があった。当時はフェニックス学院でテニスがしたいと思っていたのだが、部活であの問題が起きてから部活を辞めていた。行きたい気持ちはあっても、現在の成績では難しかった。スポーツ推薦で進めばよかったのだが、何の成績も残っていなかった。
あんな辞め方ではテニスに未練があり、気持ちが中途半端な状態で前に進むこともできなかった。あすかはテニスラケットを出して一人で練習していると、その様子を百合子に目撃される。
決めろ!あすかの友情スマッシュ!
百合子は生徒会長の引継ぎして引退した。テニスの成績もあり、フェニックス学院の推薦候補として注目されている。トロピカる部でもあすかの引退式を行おうとするが、良いアイディアが出てこないので図書館へやってきた。
さんごはフェニックス学院の制服が可愛いと見惚れていた。進学校で部活も強くて有名である。ローラはまなつに中学と高校の違いについて質問するが、ちゃんとした答えは返ってこなかった。みんなの意見がまとまり高校に見学することになった。あすかはあんまり気が進まないようだが。
「ねえ中学と高校って何が違うの?」
「ええーっと…勉強が難しくなるとか?島に高校がなかったからよくわからない」
「見に行こうよ高校」
「私もそう思ってたところよ」
フェニックス学院に到着すると部活を熱心に取り組んでいる生徒がいた。テニスをしている生徒の中に百合子の姿を見つける。まなつは思わず声をかけると百合子がトロピカる部の存在に気が付いた。ローラが百合子に対してため口なのが面白い。
「生徒会長!」
「知り合いか?」
「以前ダブルスで組んでいました」
「例の…」
「もう生徒会長ではないわ」
「なんでここにいるの?」
「推薦入学の候補だから、今体験入部をしているの…あなた達こそ何をしているの?」
百合子の質問にあすかが答えるのだが、図星を刺されてしまい何も言い返すことができなかった。百合子はあすかがテニスに未練が残っていて前に進むことができない。フェニックス学園の推薦候補として本来ならこの場にいたはずだと、そんな気持ちを察して挑発する。
あすかに対して敵意しているように見えるが、これは百合子の優しさでもある。あすかをコートに引きずり出し、コーチの前での能力を発揮させることができれば、もしかしたらあすかのことを推薦候補にできるかもしれない。だが、入部体験中なのにあすかと試合するって、百合子は強引なところがある。
「まなつ達が学校を見たいっていうから」
「あなたもでしょ?フェニックス学院はあなたの夢だから、壁打ちしているのを見たわ。コートのこちら側に来たいのであれば、ただ見ているだけでは無理よ」
「滝沢あすかさんだね噂は聞いてるよ。大変優れた選手だったとか残念だよテニスを辞めてしまって」
「でもまだテニスには未練がある。本当は自分がここにいるはずだって思ってるんでしょ?」
「そんなこと…思ってない…」
「コーチ彼女と試合をさせてもらえませんか?晴れて推薦を頂くためです。彼女に勝てなければ自分で納得できません」
「勝手に話を進めるな」
「コーチに良いところを見せればあなたが推薦を得られるかもしれないのよ?それとも負けるのが怖い?逃げる気?」
「上等だ!やってやるよ」
グシャノヒツギを完成させることができなかったため、あとまわしの魔女は今日も食事に手を付けなかった。せっかくチョンギーレが準備してくれたのに。魔女の怒りを鎮めるため出撃することになった。
あすかVS百合子
もしかしたら百合子はワザと試合に負けて、あすかに推薦のチャンスを与えようとしているのだろうか?あの事件であすかに味方しなかったことを後悔しているのだろうか?
「テニスを辞めた彼女にそこまでこだわる必要があるとは思えんがね」
「前に進みたいからです。テニス部の推薦は一枠。もしも私が試合で負けたら彼女の方がいい選手だと、コーチが判断なされたら彼女に推薦を譲る覚悟はあります」
5ゲームマッチの試合が開始したのだが、部活を継続してきた百合子は強く1ゲーム獲得する。様子見をしていたあすかはウォーミングアップが終了した。あすかは本気を出して百合子を圧倒し始め2ゲーム獲得する。そこで二人は互いに本音を言い合う。合宿の時の想いで話もあり、意外な一面を知ることができた。
「残念だわ…その程度とはね」
「いいウォーミングアップになった。本当はビビってるんだろう?怖がりだからな」
「だれが怖がりよ」
「合宿の夜、トイレが怖いって泣きそうだったろ?だから私が一緒に付いてった」
「そっちこそ合宿で財布を落として泣きべそかいてたでしょ?」
ここからが二人の感動シーン。あすかは部活で嫌な思いをしてしまったが、まなつ達の影響で仲間を信じることができるようになった。百合子もあすかと一緒にテニスがしたいと本音を吐き、あすかは驚く。
一緒に進むはずだった未来が、あの事件で二人の道を別れさせてしまった。百合子はテニス部の為と言いながらも、あすかを守るために棄権をしたのだが、あすかは一緒に戦って欲しかった。百合子はこの試合さえ犠牲にすれば、明日からまた一緒にテニスができると思っていたが、あすかはテニスを辞めてしまった。
「先に2ゲーム取るなんて相当鍛えているようね…テニスを辞めたんじゃなかったの?」
「辞めた!まなつ達だ!トロピカる部が教えてくれた仲間も捨てたもんじゃないって!またテニスができるんじゃないかって、そう思ったんだ!」
「!…」
「私だって思ってた!あなたとずっとテニスしたかった!あの時はあなたを守るため、あの試合を棄権すれば一緒にダブルスを組んでいられたのに…」
「だったら棄権じゃなくて一緒に戦ってほしかった…」
街でヤラネーダが出現し空の色が変化していた。まなつ達は駆け出し、あすかも行こうとすると百合子は止める。修学旅行での出来事は夢ではなく現実で、あの戦士はあすかであると知っていた。百合子の学力であれば推薦を使用せず合格することができる。だからこの試合であすかに推薦を渡し再びテニスをしようとする計画だったが、あすかは試合ではなく仲間を選んだ。
「あれと似た空を見たわ修学旅行の時に…そして彼女が現れた。夢じゃなかったのね…あなたなんでしょ?」
「待って試合を続けなさい!そうすればあなたが推薦候補にだって…」
「推薦?そしたら百合子はどうする気だ?」
「私の学力ならフェニックス学院に入れるわ推薦を使わなくても」
「大した自信だな」
「また一緒にテニスができるわ」
「悪い…でも今はこの試合より仲間が大切だから…」
ヤラネーダを前に変身しようとすると、そこにはあすかの姿があった。せっかくの推薦を獲得できるチャンスだったが、戦闘に参加したあすかにみんなが驚く。カニのヤラネーダはロケットパンチを発射しコーラルがシールドで防ぐ。パパイアのビームを高速移動で回避して体当たりする。
「やる気パワー奪って早いとこ帰るうとしようぜ」
「それはこっちの台詞よ」
「みんな行くよ」
「ああ」
「ええええなんで?試合は?」
「今大事なのはこっちだから!」
フラミンゴスマッシュを命中させ動きを封じる。海のリングを使用しマリンビートダイナミックで浄化に成功する。
あすかと百合子は下校途中に一緒になる。百合子はフェニックス学院の推薦が決まり、あすかも自分の選むべき道を決めた。進路希望表には第一希望フェニックス学院と記載されていた。あすかは百合子の気持ちを知ることができて、再びテニスをするため、前に進むことができた。
「今日はフェニックス学院か?良かったな推薦決まって」
「今日はトロピカる部は?」
「休ませてもらった本屋に参考書買いに行こうと思って、そっちと違って推薦で高校行けないから」
「どこへ行くか決めたの?」
「進路校は決まってたんだ、だが進路希望表には書けなかった。自分に覚悟があるか確かめてからと思って」
「覚悟?」
「おかげで確かめられたよ…待ってろよ」
二人は険悪な表情ではなく、テニスをしていたあの頃の笑顔になっていた。今回あすか回でしたが、やっとスッキリまとまってくれました。
次回「みつけて!さんごのきらめく舞台」
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